職場体験インターンシップ

2021年3月10日

職場体験

中学生の職場体験を受け入れて13年になる。

期間は3〜5日間。

市役所や消防署、スーパーや保育園・医療機関など学校と連携した地元のありとあらゆる職種が参画し、未来を担う中学生の社会体験に協力するイベント。

今年受け入れた人数は南北両校から2名ずつの計4名。4名は今年が初。今までは北中学校から2名のみ。

実習初日

実習初日は、掃除・洗濯から始まり先ずはサロンの空気に慣れてもらう事。どこに何ある?とか覚えてもらう。

お客様の流れも掴んでもらう。

実習2日目

実習2日目は、少し慣れたところで声を出してもらう。

スタッフがお客様にかける声に合わせて声を出してもらう。

また空いた時間にシャンプーやカラーリング、ワインディング・カットをウィックを使って体験してもらう。

実習3日目

実習3日目も前日と同じ流れで2日目に体験出来てない項目をペアで行なってもらう。

そして今回、中学生の皆さんに1つのちょっとした課題を課した。

それは「笑顔」「思いやり」「継続」

笑顔

接客業にとって流れを引き寄せると言っても過言ではない笑顔はとても大切。福をも招くと言われる笑顔を意識する。

これを実習2日目に意識してもらった。

思いやり

思いやりとは?

「自分の思いを相手にやる」

お客様が何を求めサロンにやってくるのか?それを理解出来ないスタッフは成長の段階で頭を打つ。

そこのセンスを磨くためには先ず、同僚スタッフに配慮できる人間になる事。困ってるスタッフを思いやれない人はお客様から慕われるはずがない。

今回は3日目にその部分を活動の中で同僚中学生4人の中で意識してもらった。

継続

石の上にも三年。継続は力なり。

真逆の言葉に三日坊主。

続けることが必ずしもサクセスストーリーを産むわけではないが、ゴールを決めてそこに向かう姿勢とそこに必要とされる忍耐力と継続力は人を大きく成長させる。

継続が苦手な人。例えば何やっても3日しか続けられない人でも頑張って7日続いたなら、それは大きな一歩で成長だと思う。

その辺りを学生の皆さんには今後の生活の中で意識してみてもらうよう最終日にお伝えさせていただいた。

実習最終日

私が感動したのは3日目あたりから早、スタッフが声かけなくとも次のサロンの展開が読めるようになったこと。

それを自主的に動けるようになったこと。

声をスタッフに合わせて出せるようになったこと。

この辺りの優秀さは目を見張るものがあり、と同時にそれを指導したスタッフ佐藤中心に矢野との成長ぶりを感じた。

と言うのも、今年の職場体験も例年と同じくアシスタントスタッフが主軸で指導展開させてもらった。

伝えることの難しさ

私たちの業界は技術を習得し接客を学び、お客様から信頼・支持されなくてはならない。

そして、もう一つ人間として大きな成長を得ることができる業界ならではのメリットは、自分が学んできたことを人に伝える流れがある世界であると言うこと。

自分ができて半人前。人に伝えられて初めて一人前。

この言葉は私が20歳代で修行中の中に身を置いていた時によく耳にした教え。

親になって早16年。この言葉は育児においても通ずるものであり、この意味がとても痛感できることである。育児の中で親として人として成長させられる。本当にそう思う。

人に伝道していく事はたやすいことではなく、その中でしばしばトラブルも発生し、不仲が起きたりもする。

でも、それが故に乗り越えた時は大きな成長を得ることができる。

終わりに

最後になるが、私たちのサロンではこれからも可能な限り毎年職場体験インターシップを受け入れていきたいと思っている。

その裏にある想いは、地域貢献であり、未来を担う学生の皆さんの成長の足掛けに少しでもなればと言う思いである。

私のサロンのスタッフは独身が多いが、いずれ結婚し子が生まれるであろう。その子が中学生になり、今回のように職場体験を経験する時期がやってくるだろう。

その時、より多くの店舗や企業が受け入れてくれ、選択肢が多いほど学生の皆は嬉しく思うはずである。

そんな地域作りをしたいと私は思う

なかなか気づきにくいことではあるが、今回のように少なからず地域に貢献できた我がサロンのスタッフ。いずれそのスタッフの子が中学生になった時、どこかの店舗や施設でお世話になる。

それは世代を経て恩を返されたカタチかもしれない。

長い目で見た良いまちづくり、地域貢献とはそういった小さな努力の積み重ねではないだろうか?

私はそう心から思って止まない。

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